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千葉・稲毛《稲毛あかり寄席》

朝8時過ぎに横浜駅から横須賀線に乗る。総武快速に直通しトンネルの向こう側の津田沼駅まで、津田沼は京成の駅が遠いので、そこから各駅停車で一駅の幕張本郷駅でJR線から京成線に乗換え、京成稲毛駅で下りて改札を抜けると、会場の「あかりサロン」が目の前に見える。一階の方に「今回もお世話になります」と声を掛けてから二階にエレベーターで上がり、二階の部屋で根多帳をめくりながらひと息ついていると、世話人のFさんが入ってきたので挨拶する。

話しているうちに「鯉丸さんは、紅葉さんとは一緒になったりしたんですか」と、先日亡くなった紅葉姉さんの話に。「わたしは一度ご挨拶したくらいですね」と答えると、Fさんは小田原のお寺で若手の落語・講談の会を少し前までやっていて、そのメンバーに紅葉姉さんが入っていたのだとか。今こちらの稲毛の会で使っている高座台も、元は小田原の会で使っていたものだそうです。

開演時間になり会場の3階に上がると、朝10時にも関わらず、30名近くのお客様がご来場です。

一.『鮑のし』『明烏』鯉丸

終演後、会場でそのままお客様との懇親会を一時間ほど。「鯉昇さん、好きです」と言ってくださる女性のお客様がいらして、「ありがとうございます」と答える。

皆さんに向けて、落語はよく聞かれるんですか、と聞くと、存外多くの方が、「よく」聞きますよ、ホールの落語会でなく寄席が多い、とのこと。「京成で上野、浅草が近いからね」と言われて、納得しました。

近隣の方は、買い物は千葉中心部、あるいは都心まで出ることが多いそうです。「千葉駅も立派な駅ビルが出て、駅を出なくても用事が済ませられるし、駅の周りもほじくり返してます」。ご年配の方は「ここら辺も全く変わっちゃったね」。今は埋め立てちゃったからね、海まで大体4キロ近く離れちゃったけど、昔は海まで1キロ無い、800メートルくらいだったから、そこの通りも、貝の剥き身を売ってくれるような水産の店が一杯あった、とおっしゃっていました。

解散後、スタッフの方にお話を伺うと、「毎月ご来場の方も多く、この会ももう少しで定着したと言い切れるのかな」とおっしゃっていました。初期はお客さんも少なかったので、今の三階ではなく、二階のいま楽屋にしているスペースで開催していたのだとか。部屋としては二階の方が雰囲気が明るいのですが、駅の真ん前なので、二階より三階のほうが電車や踏切の音が聞こえないそうです。

会場を出て、京成稲毛駅から電車で都内に戻りました。